
デートスポットとしても人気のある水族館。
イルカのショーが見られたり、大きな水槽に何種類もの魚が見られたり、
海の生き物をたくさん見ることが出来ます。
しかし、イカの姿はあまり見かけません。
海に生息する生き物かつイカは食べることもでき、非常にポピュラーですが、
何故かあまり水族館に展示されていない生き物なんです。
何故、イカは水族館に展示されていないのでしょうか?
イカがあまり水族館に展示されていない理由とは?
アオリイカ、コウイカ、ヤリイカ、スルメイカやダイオウイカにホタルイカ、
イカにもさまざまな種類がいますが、これらはどれも名前に聞き覚えのある
ポピュラーなイカだと思います。
水族館には、マグロやイワシ、カニなどの甲殻類やイルカなどの哺乳類、
ペンギンなどの鳥類まで、海に生息する生き物がたくさん展示されています。
マナティーやジュゴン、シロイルカなど、他では見られない
珍しい海の生き物を展示している水族館もあります。
でも、そういった大きな水族館でもイカの展示は非常に珍しいです。
一体、何故なのでしょうか?
イカの寿命はとても短い
スルメイカ、ヤリイカ、ケンサキイカ、アオリイカなどのイカたちは、
産まれてからわずか1年ほどで大人のイカになります。
メスのイカはさらに産卵してから一生を終えてしまうので、
イカを数年に渡って飼育するのは不可能といっても過言ではありません。
また、それならばたくさんのイカを生育すれば良いと思うかも知れませんが、
イカは共食いするので、仲間を食べてしまい、次第に数が減ってしまいます。
狭い水槽では飼育することが出来ない
イカは外洋性で広い海を大回遊して生きている生き物です。
そのため、イカを飼育するのであれば非常に大きな水槽が必要になります。
またマグロやブリなどと違い、イカは流水型の水槽でも流れに沿って泳げません。
方向転換を繰り返して大回遊するので、良く見る大水槽でも飼えません。
マグロなどと同じ大水槽でイカを飼育することが出来たとしても、
その習性から、水槽の壁に体をぶつけ、それが死につながります。
体の柔らかいイカは、少しのダメージが命取りになってしまうのです。
運ぶのも非常に難しい
そんなイカなので、水族館に運ぶだけでも非常に難しいです。
イカの体に触れず、またある程度のスペースをもって衝突防止策を行い、
共食い防止のために1匹ずつ丁寧に運ぶ必要があります。
こうして、とてもとても慎重に運び、水族館に元気に着いたとしても、
神経質なイカは、1ヶ月も経たないうちに死んでしまうケースも少なくありません。
加えて、長く生きたとしても1年~くらいです。
イカが見られる水族館はあるの?
このように、イカの生育・展示は非常に難しいことなので、
大きな水族館であっても、イカを展示していない水族館の方が多いです。
しかし、コウイカなどたまに展示している水族館もあります。
関東には八景島シーパラダイスや新江ノ島水族館、葛西臨海公園水族館、
鴨川シーワールドなど大きな水族館がいくつもありますが、
イカを見たい方は、公式サイトや電話で確認してから行くのが良さそうです。