夏の土用の丑の日には、うなぎを食べる習慣があります。
元々は、販売促進として始まったうなぎ屋さんの戦略でしたが、
今は、夏バテを防ぐ健康目的で食べる習慣が根付いています。
しかし、2018年、今年のうなぎは不漁で、高騰するといわれています。
土用の丑の日はいつなのか?また、本当に値段が上がるのか?
今年のうなぎの不漁問題について、深く掘り下げて行きたいと思います。

2018年の土用の丑の日はいつ?
いわゆる、土用の丑の日は”夏の土用の丑の日”を指していて、
2018年は、7月20日(金)と8月1日(水)の2回です。
7月20日を一の丑、8月1日を二の丑ともいいますが、
年に1回しか、夏の土用の丑の日が存在しないこともあります。
また、この日までに、日本には土用の丑の日が3日ありましたが、
あまり知られていません。
土用の丑の日は季節ごとにある
冬の土用の丑の日は、1月21日と2月2日、
春の土用の丑の日は、4月27日です。
販売促進として”土用の丑の日”を打ち出した経緯は、
旬の時期から外れた夏にも、うなぎを食べて欲しいことから始まったので、
夏の土用の丑の日が、日本ではうなぎを食べる日とされています。
ちなみに、秋の土用の丑の日は、10月24日と11月5日。
2018年、今年は土用の丑の日となる日が合計7回もあるというわけです。
夏の土用の丑の日が根付いているため、うなぎの旬は夏、
と勘違いしている人も多いですが、実際のところは、冬に旬を迎え、
冬には、今年のうなぎが、豊漁か不漁かが分かるのです。
2018年のうなぎは不漁なの?
例年、11月頃より始まるうなぎの養殖。
しかし、2017年11月以降、ニホンウナギの稚魚の不漁が深刻化していて、
今年は、あまりうなぎが出回らないとまで、ささやかれています。
最初の2か月間で、養殖池に入れられたニホンウナギは、0.2トン。
この数値だけでは、不漁なのかが分からない人が大半だと思いますが、
前年度と比べると大差です。
1年前の2016年11月~2017年1月の2か月間では、5.9トン。
2年前も同じように、うなぎの不漁がニュースになりましたが、
その時でも、2.9トン。
こんなに捕れないのは初めて…といわれるくらい、
2018年度のうなぎは不漁に陥っています。
うなぎ不漁の原因
とにかく不漁であるといえる、2018年のうなぎ事情。
しかし、ニホンウナギの稚魚の不漁は、原因が特定できないそうです。
現在、天然のうなぎは約1パーセントとされていて、
日本で生産されているうなぎのほとんどは、ニホンウナギを捕獲して、
成魚に育てる他ありません。
そのニホンウナギの稚魚が不漁となれば、当然、
日本からうなぎの流通が少なくなるということです。
産卵地や潮の流れによって影響されるといいますが、
ここまで不漁となるのは初めてのことで、漁師や関係者の方々も、
頭を悩まされているようです。
今年のうなぎはどのくらい高騰するの?
夏の土用の丑の日、今年ですと、7月20日と8月1日。
うなぎの需要が高まるこの時期にうなぎを間に合わせるためには、
遅くとも1月中に稚魚を確保して、養殖する必要があります。
しかし、もう季節は春。
うなぎの不漁のニュースは耳にしたものの、その後、
良い話題を聞かないので、今年は品薄または高騰すること間違いありません。
ちなみに、1月の段階でも、1キロあたり500円ほど値上がりした、
といううなぎ屋さんの店主さんからのお話もニュースになっていました。
夏に向けて、どんどん品薄状態が緊迫してくるので、
さらに高騰し続けることが予測されます。
徐々に高くなっているように感じる、日本のうなぎ。
夏の土用の丑の日とは言え、うなぎが食べられなくなる日も、
そう遠くはないのかもしれない・・・と思うと、寂しくなりますね。